作文に苦労した話し
せっせこと作文を書いた。全国老施協てとこが主催する『介護 作文・フォトコンテスト』に応募しようと思って。このコンテストは介護に対する社会のイメージや理解を深める為にするのだそう。興味深いのが賞金で最優秀賞には10万円、優秀賞には3万円、入選すると1万円の現金が出るらしい。
これに目がくらんだ。賞金の現金なんて博打より低い確立だと知りつつ10万円!3万円!1万円!と頭の中でコールを鳴り響かせ、せっせこ書いた。
今年のお題は「つながる気持ち」で毎年お題が違うようだ。今年のお題は私が勤める会社のキャッチコピーの一文の中にこのフレーズが用いられている。 これを考えたのは事業所立ち上げ当初のメンバーの一人だが、その人は辞めてしまい今は介護の仕事すらしていない。
そういう事もあって、この「つながる気持ち」というのは手綱のように頑丈なものではないんだなと個人的にそう感じている。この危うくて確証のない微細なものを作文にするというのは難解である。それを1200字以内というから纏めるのに苦労した。あっ!という間に1200字など超えていく。
田舎のドン百姓の集まりの中で育った私が介護に纏わる老人の話しで思い浮かべるのはプっと笑えるエピソードの数々で、その思い浮かべた事を書けばいいのだろうけど過去の10万円受賞作品には抱腹絶倒話しは無かった。そういうのを全国老施協は求めていないのかもしれない。全国老施協といえば教科書の「重労働で低賃金」という箇所の修正を要望した6団体のうちの1団体である。私はこの件のニュース以降、求人誌の介護特集を見るたび、脳内では修正要望した一文がコダマするようになった。
お題から外れることなく書くにあたり、私は家族をネタに選んだ。祖母とは同居だったので自然な形で作文に登場させることができるはずであった。ところが老人は影が薄いようで、書き終えた作文を読み返してみると、祖母は脇役として少ししか登場していなかった。構想では祖母の登場によって家族はつながっていくはずだった。 とても重要な役割として祖母が登場するはずが、自己顕示欲の強い母と自意識過剰の私との絡みで介護に関係のない話しで字数を費やしてしまっていたのだ。それに加えて介護団体主催の作文コンテストであるから介護保険のことや題目の「つながる気持ち」やらを無理やり押し込めようとして登場人物も多くなりすぎていた。おまけに、すっかり祖母そっちのけで書かれた作文の終盤は巻きが入ったかのようにバタバタとした顛末になっていた。
つじつまが合わなくて悪戦苦闘した作文をようやく今日まとめることができました。
まぁこんなもんでしょう。応募してみます。
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