油断できないプレ更年期
自律神経を狂わせてしまった。
夜、寝ようとしたら胸がドキドキとして、みぞおち辺りもソワソワとしていた。このソワソワ感というのがワクワクした時に感じるものと似ていて、これに誘発されて胸のドキドキが起きているのだろうかと考えるが、これといって近々浮かれるような予定はない。取り立てて特別変わった日中を過ごしたわけでなく思い当たる節がなかった。人並みに心配事はあるが別に今に始まったわけではない。決まりきった明日の為さぁ寝ましょうとクールダウンして眠りにつきたいところをこのドキドキとソワソワときたら時と場所を選ばず私を叩き起こして眠る事を取り上げ布団から追い出した。
それに加え困ったのが、寝付けない時間をやり過ごすのに字を読めば気分が悪くなり音楽を聴けば動悸が激しくなるのだ。目をパチクリする以外に時間をどう過ごせばいいのだろうかと私は途方に暮れた。明け方ようやくウトウトとなり1時間半ほど寝た。
数年ほど前から秋になると体調を崩し、喉に何かが引っ掛かっている感じであったり脱力してしまったりという事があった。が、毎年受ける健康診断では異常は見当たらないし、病院へ行かずとも日が経てばそんな事があった事すら忘れてしまうくらいの程度のもので、季節の変わり目に体がついていけずに起こる一過性のものだろうと大して気にも留めずにいた。だから今回の不眠と動悸も、秋に起こる恒例的なものだろうと軽くみていた。これが10月初め頃のこと。
不定愁訴は忘れた頃にやってくる。まだ完全に回復していないようで、2週間前と同じように寝つきが悪かった。なす術もないまま時間が経過する。2週間前と違ったのは、時間を追う毎に動悸とソワソワした感が強まって死の恐怖すら感じるものであった。いつ運ばれてもいいように身支度を整えて、このまま病院が開くまで待つか、それとも救急車を呼ぼうか悩んだ。
仕事柄、早朝から開けている医院があるのを知っていたので初診で行くことにした。行く前に血圧を測ってみた。かなりの高血圧であった。医者に一連の流れを説明した。医者はデパスと頓服用にマイスリーを処方した。1日3回飲めと言う。私は医者に問うてみた。
「不安が先にあって動悸が起こっているのではなく、先に動悸ありきで、治まらないのでそれに便乗して不安があるというだけで、気持ちを楽にするお薬で動悸は治るのですか?それと1日3回デパスを飲むという事ですが、私、仕事で運転もします、危なくないですか?」
医者はこう言った。
「ええ、血圧の高い人は、これで落ち着かれているようですよ」
看護師は眉を八の字にして、眠れないと辛いですよねと言い、血圧管理手帳の記録の付け方を説明しだした。治療は1週間後からという事なのだろうか。
とりあえず、医者を信用するしかない。家に帰ってデパスを飲み眠りについた。
24時間以上寝ていなかったので、昼をまたいで6時間ほど寝た。寝て起きると、スッキリしていて、デパスを疑ってかかった事を申し訳なく思った。のも束の間で、再び動悸が押し寄せてきた。私は2回目のデパスを内服した。30分も経てば気持ちが楽になるだろう、そうなれば動悸も治まると自分に言い聞かせた。
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そして2時間が経った。何一つ変化する兆しがない。気持ちすら動揺したまんまだった。デパス以外の薬が必要だ。6時間も寝て夜に眠れるとは思いがたい。今日の二の舞は懲り懲りだ!という事で他の病院をあたることにした。夕方からの診療に賭けた。
灯台元暮らしであった。自宅から5分もかからない内科で漢方を処方してもらった。加味逍遙散というもので、内服後1時間半後に動悸が治まった。医者は三日で変わると言い切ったが、プラシーボもあってか、それくらいの日数が経った頃、日常に差し支えるような不快な症状は消えていた。夜も眠れている。血圧も正常値に戻った。
完全に回復したわけではないが、今のところ落ち着いている。ホルモンバランスや血の巡りを良くするとかで肌が綺麗になったような。2週間服用して合っているように思えたので、先日の診察で一ヵ月分処方してもらった。1800円程であった。10月は苦しんだ。
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