分かちあいたいブログ

福祉サービス事業所で働いてます。福祉のこと。他いろいろ 

ちょっとした楽しみ

目的さえ果たせば、それでいい。と食器棚の中央部は手に取りやすいので普段使う食器を収納している。これらの器は100均と景品のものばかりだ。嫁入り道具の食器棚は離婚する時に処分した。母と家具屋巡りの末に選んで購入した食器棚はデザインや色合いは気に入っていたけど、離婚後、世帯主となって生活していく私の住まいに置くには、ちと自己主張がすぎる食器棚のように思えて、こじんまりとしたものに買い換えた。

 

新しい食器棚に入れる器の数も離婚と同時に減らした。調理した料理を入れる皿が無くて困らない程度の数があればいいと、必要な食器類は最小限に抑えた。結婚していた当時、飼い猫そっくりの猫柄のマグカップにときめいて買ったマグだとか、セットのカップソーサーは使わにゃ損だと普段使いするうちに欠けたり割れたりして、買い足すのは専ら100均の器で、それで十分間に合っていた。

 

春に兵庫県丹波篠山へぶらりと行ってきた。城下町風の観光地を散策していると陶器を売る店が何軒もあって、それは丹波焼きの器であるとの事。平安時代から受け継がれている日本六古窯のひとつである丹波焼きは伝統のある焼き物だという。話しを聞いて見ているうちに、彼は丹波焼きの器に興味を持ったようで、手に取っては眺めて選びだした。

 

取っての付いたマグカップとビアマグ、御飯茶碗や蕎麦ちょく、急須に梅干を漬けるカメまで 、たちまち彼の買い物は大荷物となった。自分専用の器だと言って嬉しそうであった。私は、アイスコーヒーを飲む用にビアマグを買った。

 

夜遅く家に着いて、丹波篠山名産の黒豆茶丹波焼きの急須に入れて湯を注ぎ、早速二人で丹波焼きの器でお茶をした。たっぷり入る彼のマグカップは大きくて鉄っぽい質感で、爪で叩くとカンカンという音を響かせる。黒が基調の真ん中にはベージュ系の色が擦れて緩やかにカーブした模様の帯が施されている。カップの内側にも外側と同じくフィーリングで描いたような模様の帯があり、それは生き物のようにも見えてくるので、なかなかエキゾチックな逸品である。

 

私のビアマグは、ぷっつりと二色に分かれている。鷲づかみで持つ部分は茶系でチョコのような色合いをしていてザラザラしているその上に白のマーブル模様が薄っすら入り、人差し指から上の部分はツルツルとしたガラス質が塗られている。この部分のターコイズ色が綺麗で気に入って購入した。

 

毎日このビアマグでコーヒーを飲んでいると丹波焼きの器に愛着を感じてくる今日この頃。料理が先か器が先か、そういえば、母にお土産で貰った信楽焼の盛り皿と付け皿を後生大事に使わず食器棚の奥へしまいこんであった。近々、天ぷらでも作ろう。そして、手に取りやすい中央を指定席にするかな。